甲状腺癌(こうじょうせんがん)を克服した男の記録

傷を見るの話しです


傷を見る

さて、手術した僕のキズは、首の部分は見ることができません。 しかし、腹部の部分は、見ることができます。それはガーゼ交換のときです。

看護婦さんがガーゼ交換で僕の首と腹部にあててあるガーゼをはずします。 腹部のガーゼをはずし、初めてキズを見たときは、言葉になりませんでした。

その傷の長さは、いま計ると、28センチあり、へその上8センチほどのところから傷の形はへの字で左寄りにきずが走っています。手術後の傷は醜く、もりあがっています。ぜんぶで21針の縫合です。

首の部分のキズは、ちょうどTシャツのネックのような感じで切られています。全部で11針の縫合です。Tシャツを着るとちょうど見えるか見えないかぐらいの位置です。僕のキズの縫合は、ひとりの先生が縫合したのではなく、3人がかりで縫合したそうです。

さてそのキズをまざまざと見ることになるのが、手術後最初の入浴のときです。鏡に映った首と腹部のキズをみてかなりのショックを受けたのを覚えています。

このキズは、なおるのだろうか・・・・。

僕の体質は、キズがケロイド状態になるのです。 今では、気にはならないのですが、若干20歳の青年にはつらいことでした。

その時は、ぜったいキズを整形してきれいにしてやる・・・と思ったのですが、今となっては、このキズも生きてきた証。年輪みたいなものだと自分に言い聞かせています。

・・・ですが、さすがに海、プールではだかになって泳ぐのは抵抗があります。いまだに温泉に入るときもタオルでキズを隠してしまいます。

ちなみに術痕、傷跡は、形成外科でなおしてもらえるようですが、腹部の傷跡はあまりにも大きいのでけっこうな費用がかかると思います。